毎月、新たに発売されるビジネス書は約500冊。いったいどの本を読めばいいのか。読書家が集まる本の要約サイト「flier(フライヤー)」で、4月にアクセス数の多かったベスト20冊を、同サイトの編集部が紹介する――。
実業家の握手
写真=iStock.com/Atstock Productions
※写真はイメージです
第1位:『バカの壁』(養老孟司著、新潮社)
第2位:『武器になる話し方』(安田正著、ダイヤモンド社)
第3位:『できる人は、「これ」しか言わない』(大塚寿著、PHP研究所)
第4位:『すごい雑談力』(松橋良紀著、秀和システム)
第5位:『セルフコントロール大全』(堀田秀吾/木島豪著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)
第6位:『仕事のミスが絶対なくなる頭の使い方』(宇都出雅巳著、三笠書房)
第7位:『心を鍛える』(藤田晋/堀江貴文著、KADOKAWA)
第8位:『1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365』(デイヴィッド・S・キダー/ノア・D・オッペンハイム著、小林朋則訳、文響社)
第9位:『心理学BEST100』(内藤誼人著、総合法令出版)
第10位:『ゆるFIRE』(アラサーdeリタイア管理人 ちー著、かんき出版)
第11位:『1日1話、読めば心が熱くなる365人の生き方の教科書』(藤尾秀昭監修、致知出版社)
第12位:『プーチンの世界』(フィオナ・ヒル/クリフォード・G・ガディ著、濱野大道/千葉敏生訳、畔蒜泰助監修、新潮社)
第13位:『行動科学を使ってできる人が育つ! 教える技術』(石田淳著、かんき出版)
第14位:『天才IT大臣オードリー・タンが初めて明かす 問題解決の4ステップと15キーワード』(オードリー・タン/黄亞琪著、牧髙光里訳、文響社)
第15位:『全米トップ校が教える自己肯定感の育て方』(星友啓著、朝日新聞出版)
第16位:『書く瞑想』(古川武士著、ダイヤモンド社)
第17位:『今さら聞けない時間の超基本』(二間瀬敏史/吉武麻子監修、朝日新聞出版)
第18位: 『本物の交渉術』(ロジャー・ドーソン著、小山竜央監修、島藤真澄訳、KADOKAWA)
第19位:『ブルシット・ジョブの謎』(酒井隆史著、講談社)
第20位:『仕事は1冊のノートで10倍差がつく』(鈴木進介著、明日香出版社)

※本の要約サイト「flier」の有料会員を対象にした、2022年4月の閲覧数ランキング

「平成で一番売れた新書」への注目が再燃

今月の第1位は、養老孟司さんの『バカの壁』でした。

養老孟司『バカの壁』(新潮社)
養老孟司『バカの壁』(新潮社)

本書のタイトル、『バカの壁』を聞いたことがない人はおそらくいないでしょう。2003年に出版され、450万部を突破している、平成で一番売れた新書です。

「バカの壁」とは、本当は何もわかっていないのに「わかっている」と思い込んでしまうときに存在するもの。その例として本書では、著者が薬学部の学生に、ある夫婦の妊娠から出産までを追ったドキュメンタリーを見せたときのエピソードが紹介されています。

ドキュメンタリーを見た女子学生の多くは、勉強になったという感想を抱きました。一方、男子学生は「保健の授業で習ったようなことだ」という感想にとどまったのです。

この男子学生たちのように「自分が知りたくないことについては自主的に情報を遮断してしまう」というのは、多くの人にとって身に覚えがある行為ではないでしょうか。

あなたの目の前にも「バカの壁」がそびえているかもしれません。そしてその結果、知りたくない情報を遮断したり、ある情報だけを妄信してしまったりしている可能性があります。あなたはどのようにその壁を乗り越えていきますか?