仕事のパフォーマンスを上げるには、どうすればいいか。精神科医の樺沢紫苑さんは「ネガティブな感情で仕事をする人の脳内は、記憶障害物質が常時分泌され、生産性が低くなっている。積極的に遊んでドーパミンを出すことが大事だ」という――。(第1回)
※本稿は、樺沢紫苑『精神科医が教える 毎日を楽しめる人の考え方』(きずな出版)の一部を再編集したものです。
仕事を「つらい」と思っている人の脳内で起きていること
あなたは、仕事を「楽しい!」と思いますか?
それとも、「嫌い」「つらい」「苦しい」と思いますか?
「楽しい!」と思って仕事に取り組む人は、『精神科医が教える 毎日を楽しめる人の考え方』第2章で紹介したように、ドーパミンの魔法によって、スーパーマンのように効率的に働き、圧倒的な結果を出します。
しかし、多くの人は「楽しい」というよりも、「嫌い」「つらい」と思いながら、仕事をしているはずです。仕事を「つらい」と思っている人は、どのような変化が起きているのでしょうか?
「エナジードリンク」が夜中も分泌する
「つらい」「苦しい」という状況が継続すると、ストレスホルモンのコルチゾールが分泌されます。
コルチゾールは健康な人でも毎日分泌されますが、それは日中だけです。通常、夜間はコルチゾール分泌が低下します。しかし、ストレスがかかると1日中コルチゾールが出てしまうのです。
コルチゾールは、言うなれば「エナジードリンク」のようなもので、身体を元気にする物質です。なので日中に出る分には良いのですが、夜間に分泌されると眠れなくなります。また、身体も休まらなくなるのです。