なぜ、がんばる人ほど昇進できないのか
お子さんの勉強も同じです。「勉強は楽しい」と思うと、記憶増強物質、ドーパミンが出ます。「勉強はつらい」と思うと、記憶障害物質コルチゾールが出るのです。
「勉強が嫌い!」と思って、我慢、辛抱しながら何時間も勉強しても、極めて効率が悪いのです。
あなたの仕事もそうではありませんか?
なんで自分は、「嫌いな仕事」をがんばって、苦しい思いをしているのに、会社からまったく評価されないのか?
いつも定時で帰る、調子の良いやつばかりが評価され、昇進するのはおかしい! どう見ても俺のほうががんばっているのに、おかしいじゃないか?
ドーパミンとコルチゾールの秘密を知った今、「がんばる人ほど昇進できない理由」がわかったのではありませんか?
歯を食いしばって、我慢に我慢をして、血へどをはきながら努力してもドーパミンは出ません。むしろ、コルチゾール効果でパフォーマンスは2分の1になるのです。
やればやるほどパフォーマンスが下がる
定時で退社する調子の良いA君は、アフター5も充実。アフター5を楽しむことで、ドーパミンが出るので、仕事のパフォーマンスは2倍になる。
あなたとA君のパフォーマンスは、ザックリ4倍違うのです。あなたは、定時に仕事が終わるはずもなく、残業する羽目に陥る。「遊ぶ」時間もとれずに、余計にストレスは増えて、さらにパフォーマンスが下がる。
がんばればがんばるほど、パフォーマンスは下がり、泥沼に陥る。そんな「苦しい」会社員は、ものすごく多いと思います。
本当の実力(能力)は、今の2倍あるはずなのに、それを発揮できていない……のです。
同じことに、同じ時間取り組んでも、「楽しい」と思ってやる人と、「つらい」「嫌だ」と思ってやる人では、その結果はザックリ4倍、いや場合によっては10倍以上の差となって現れるのです。
ドーパミンは仕事以外で出しても効果的
「仕事が楽しい!」と心から思えるようになるのが一番です。「仕事を遊び化する方法」を、私のYouTubeや動画コンテンツで紹介しているのですが、ほとんどの方が「そんなことは無理!」と言います。
「こんな大変な仕事を楽しめとは絶対に無理! サラリーマンをやったことがないから、そんな現実離れしたことを言えるんだ」と痛烈な批判も届いています。
なので、本書では「仕事を楽しもう!」とは、一切言いません。仕事を楽しめなければ、仕事以外を楽しめば良いのです。それが、本書の重要なコンセプトです。