勝利という成功体験が不可欠
最後に、内発的動機付けをもたらすために不可欠な要素をもう一つお伝えしたい。それが成功体験である。
伸び伸び楽しもうというビッグボスの外発的動機付けはうかがえるが、それがエンハンシング効果によって内発的動機付けをもたらすためには、「勝つ」という成功体験が必要になる。
萎縮せずにプレーし、「勝つ」という成功体験を積み重ね、自信が持てるようになると、心から野球が楽しめるようになり、それが内発的動機付けをもたらす。ただ、負けが続くと選手は自信を失い、萎縮しかねない。まさにジレンマの状態だ。
ビッグボスの取り組みが、勝利という成功体験と歯車のようにかみ合い始めた時、チームに新たな組織風土が根付くだろう。そうなって初めて、ビッグボスのマネジメントスタイルは確立される。
その瞬間を見てみたいと思うのは、私だけではないだろう。