運動部活動でも定期的な“ドーピング検査”が必要だ
アンチ・ドーピングに関しては11種類の違反が定義されており、そのなかには「居場所情報関連義務違反」もある。ドーピング検査は試合後だけでなく、抜き打ちで行われる。そのため、指定されたアスリートは、自身の居場所情報を専用のシステムを通して提出、更新する必要がある。それを怠るだけでもペナルティが課せられるのだ。
そしてドーピング検査で陽性となれば、どんなに実績のある選手でも数年間の出場停止となる。2004年アテネ五輪の男子100m金メダリストのジャスティン・ガトリン(米国)は2006年に9秒77の世界タイ記録(当時)をマークするも、2カ月後に体内から禁止薬物のテストステロンが検出されたため、記録は抹消。4年間の出場停止処分を受けている。
スポーツにはルールがあり、それを遵守しなければいけない。
アスリートを指導する者が社会のルールを守ることができないのは言語道断だ。運動部活動でも定期的な“検査”が必要ではないだろうか。たとえば、学校側が月に一度は匿名でアンケートをとり、指導者の行動をチェックするかたちでもいい。未来の子どもたちのためにも“暴力のスパイラル”を絶対に食い止めなくてはいけない。