数十年前に発売されたジーンズのパンツやジャケットといった「ヴィンテージデニム」の取引価格が、この数年、急激に上昇している。原宿の古着店ベルベルジンの藤原裕さんは「人気の高まりで、世界中で在庫が枯渇している。本来は米国製なのだが、90年代までに日本人が買い占めてしまったので、アメリカのバイヤーが日本へ買い付けに来る“逆輸出現象”が起きている」という——。

※本稿は、藤原裕『教養としてのデニム 日本人が見出したヴィンテージの価値』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

1000万円超の「プレ値」で取引されるGジャンも

ファッションの世界には、「ロレックス」の腕時計や「ナイキ」の限定スニーカー、「ルイ・ヴィトン」と「シュプリーム」といった人気ブランドのコラボアイテムなど、トレンドの動きと付加価値が付くことにより、時を経てさらに高額になるアイテム、俗に言う“プレ値”現象が存在します。

近年、ヴィンテージデニムではこのプレ値現象が起きており、ベルベルジンでも、5年で価値が5倍に跳ね上がった「リーバイス®」の“501® XX(ダブルエックス)”や、手前味噌ながら私が名付けた“Tバック(オーバーサイズのGジャンにある背面のディテール)”には1千万円を超えるものが出てまいりました。

藤原氏が名付けた“Tバック”。Gジャンの46インチ以上のサイズからTバック仕様が見られる
写真提供=KADOKAWA
藤原氏が名付けた“Tバック”。Gジャンの46インチ以上のサイズからTバック仕様が見られる