やってはいけない7つの「悪習慣」

①教材の1ページ目から勉強

教材に限らず実用書の類は第1章の1ページ目から読んではいけません。おもしろくないところに遭遇したら興味が途切れ、そこから先が続かなくなってしまいます。継続が大事な学習にとって、そうした箇所は地雷と同じ。最初に全体を見渡して興味を惹かれたところ、やりたいと思ったところから手を付けるのが正解です。

②つまらない教材をやりきる

必要な知識を得たら、その教材の役割は終了。一冊全部やり終えると達成感は得られますが、それを得るために興味・関心・時間・労力が犠牲になっては元も子もありません。リスニングのために途中でおもしろくなくなった洋画や海外ドラマを最後まで見続けるのも同じ。脳が喜ばない学習は効果なしと心得ましょう。

③英文の「返り読み」をする

学生時代にやった英文読解のクセが抜けない人がいます。英文をバラバラにして日本語に変換し、日本語として正しい順序に並べ替えるわけですが、その複雑な作業に脳番地を使うのはまったく合理的ではありません。英語は英語の語順通り頭から読み(聞き)、重要なポイントを検知して理解するコツを摑むことです。

④発音を気にしすぎる

そもそも英国や米国の英語は、世界で話されている英語のごく一部。それ以外は正しくないなんてことはないのです。発音は運動系と伝達系の領域を使いますが、言語で使う脳番地のごく一部にすぎません。発音を気にしすぎることでアウトプットを躊躇して、他の脳番地の伸びる余地をスポイルしてしまうのは損失です。

⑤団体ツアーで海外旅行

脳に英語専用の回路を構築するには、ある程度「英語だけを使う期間」が欲しい。ところがそれができかけたところで日本語が聞こえると、脳は無意識に慣れた日本語の回路に戻ってしまいます。海外旅行は英語漬けになれる絶好の機会。英語習得の観点だけで言えば、1人で英語圏に行くほうがはるかに効果があるでしょう。

⑥文法を「記憶」する

言語を習得するうえで文法の理解は必要です。ですが日本の教育では文法は「覚えるもの」で記憶系脳番地に頼った学習になっています。文法に必要なのはどんな場面でどんな文法を使うのかといった、シチュエーションごとの「理解」です。文法の学習はリーディングやライティングの中に組み込んで、必要に応じて文法書や辞書を開くのが自然で実践的なやり方です。

⑦部屋が散らかったまま

日本語は語順がバラバラでも助詞(てにをは)が間違っていなければある程度通じますが、英語はそれぞれの語があるべき位置にないと意味を成しません。どこに配置したら正しく機能するかを考えるのは「部屋の片付け」と同じ。どちらも記憶系脳番地が発達している人ほど上手です。文法が苦手な人は勉強前に部屋の整理整頓をしてみては? 習慣を変えれば、あなたの脳も変わります。

(編集・構成=渡辺一朗)
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