専属アシスタントが頼み事に応えてくれる

松岡さんが率いるパナソニックの子会社Yohana.LLCでは、「Yohana Membership」という新たなサービスを打ち出した。まずはシアトルにエリアを限定し、忙しい家族のため、人がテクノロジーの力を活用して、さまざまな用事を担うサービスだ。

専属アシスタントに依頼できる内容は多岐にわたる。
専属アシスタントに依頼できる内容は多岐にわたる。(写真提供=パナソニック)

月額149ドルを払えば、件数制限なしで利用できる。具体的には、アプリのチャットを通して専属アシスタントに連絡をとり、頼み事を相談する。その人が様々なエキスパートや専任リサーチャー、地域のネットワークを駆使して、用事の手配や課題の解決方法の提案をしてくれるというシステムになっている。

家の修理や改装、カーペットのクリーニング、子どもの習い事や課外活動の相談、家族旅行の企画、美容室の予約など。例えば、「叔父さんの誕生日プレゼント」を相談したら、本人の趣味や色の好み、予算などを伝えることで幾つかのアイデアが提案され、誕生日に届くように手配してもらえる。

誕生日会の企画を依頼

松岡さんもトライアルで使ったときは、よく贈り物の手配をお願いしたそうだ。しばらく会っていない友人の誕生日やお世話になった人にプレゼントを贈ることで、感謝の気持ちを伝えることができたという。

「子どもたちにも、“いいママ”でいられることが嬉しかったですね。今までは子どもの誕生日会も、仕事が忙しくて最低限のものしか用意できなくて。一週間前になってどうしようと焦り、お友だちをあまり呼べなかったり、プレゼントが間に合わなかったり、母親としてちゃんと出来ていなかったんです。けれどアプリで相談したら、NYで人気のケーキを頼み、泊りに来る子どもたちにはお揃いのパジャマを用意してくれて、ちゃんと気の利いた誕生日会をしてあげられました。誕生日会というと親はたいてい走り回っているけれど、全部サポートしてもらえるので、子どもたちと一緒に座ってエンジョイできます。うちの娘は友だちから『このお誕生日会は誰が計画したの?』と聞かれ、『私のママ』と。すると、『すばらしいね!』と褒められていて、私も何だか涙が出ちゃいました(笑)」