ただし、そこまでの検査をしないとまったくわからないというものでもありません。自分の体に耳を傾ければ、アレルゲンは発見できます。

食べたものを全部書き留めておいて、体がだるいとか、なんとなく気持ちが悪いといった感覚があったときに、数時間前に何を食べたかチェックするのです。気になる症状になる前にいつも同じものを食べているようなら、それがアレルゲンである可能性が高いというわけです。

50歳以上は「足りないものを足す」視点で

これまで見てきた内容を前提に、私が提唱している「足りないものを足す」、すなわち、「足し算医療」の視点で、これから具体的に何をどのようにとっていくべきなのか、簡潔にまとめます。

プラスサインに触れる指
写真=iStock.com/Dilok Klaisataporn
※写真はイメージです

基本的には、ある一定の年齢(私は50歳以上と考えています)になれば、どんな栄養でも極端なとりすぎでなければ、「足りないより余っているくらいのほうがいい」というのが老化予防の大原則です。

中高年以降はたんぱく質を取ろう

三大栄養素のうち、中高年以降とくに大切なのは「たんぱく質」です。

うつを予防するためには、セロトニンの材料であるトリプトファンを増やさないといけませんが、その材料がたんぱく質ですし、また筋肉量の維持のためにも重要です。

コレステロールも老化予防には重要です。免疫細胞の材料になるし、脳にセロトニンを運んでくれます。

たんぱく質とコレステロールをセットでとることができる肉類は、中高年以降はより積極的に取り入れましょう。