いつか白髪を許せるその日まで…

みんな、どうやって白髪を受け入れているんだろう。同世代の方が白髪をそのままにしているのを見るたびにいつも「いつ受け入れたのですか。きっかけとかあったんですか」と聞きたくなります。

ウイ『38歳、男性、独身 淡々と生きているようで、実はそうでもない日常。』(KADOKAWA)
ウイ『38歳、男性、独身 淡々と生きているようで、実はそうでもない日常。』(KADOKAWA)

……さんざん白髪について折り合いのつかない話を続けてきましたが、一方で、僕はロマンスグレーに憧れています。

あの余裕、あの貫禄。

知的で経験値の多さを物語るようなロマンスグレー。特に松重豊さんや吉川晃司さんのようなやや短めのグレーを経由して、最終的には坂本龍一さんや宮崎駿監督のような、長めの全頭白髪になるというルートに憧れを抱いているのです。

しかし現実には、40歳が見え隠れし、ロマンスグレーに憧れながらも三面鏡を使ってまで必死に白髪を根絶やしにしようとしている自分。

その大いなる矛盾を自分でも滑稽だと思いながら、きっといつか白髪を受け入れ、白髪を許し、白髪と共に生きることを決意できるようになると信じて、今日も白髪を血眼で探しながら、中年の階段を一歩一歩上っています。

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