※本稿は、ウイ著、『38歳、男性、独身 淡々と生きているようで、実はそうでもない日常。』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
キャンプ歴は15年目に突入
朝6時。部屋から出て、駅前のレンタカー屋へと向かいます。10月の早朝はぼんやり寒い。空気も、朝の明るさも、雲の形状も、すっかり秋。
予約している車を借り、いったん自宅に戻り、テント、ランタン、寝袋などを車に積み込みます。キャンプ歴は15年目に突入しました。回数が増える毎に荷物は減っていき、昔は部屋と車を何度も往復して荷物を積み込んでいましたが、最近は両手&背中に背負える程度の荷物で3泊くらいならなんとかなってしまいます。
ドライブのプレイリストを流し、目的のキャンプ場まで約3時間の運転スタート。と言っても、まずは高速道路のサービスエリアで朝食を食べないと始まりません。早起きは腹が減るのです。焼き魚定食かお蕎麦が定番。たまに豚汁定食に浮気します。
コーヒーを飲みながらゆっくりと高速道路を運転し、キャンプ場近くの道の駅へ。地元の食材を買うことが目的ではあるものの、いかんせん道の駅に売っている野菜や総菜は全国どこに行っても量が多い。大根1本、キャベツ1玉、漬物300グラム。
どれも一人キャンプには多すぎるのです。結局、いつも道中のスーパーで揃えることが恒例となります。
ホームセンターで薪も買って、10時ぴったりにようやく目的のキャンプ場へ。車から出ると息が白い。気温は7度。街と10度くらい気温差があります。
長野、群馬、静岡、山梨、岐阜、三重、和歌山。全国にお気に入りのキャンプ場があるのですが、今回は初めて利用するキャンプ場。最大の特徴はその「広大さ」です。
なんと5万平方メートル。全然ピンとこない。しかもインターチェンジからも遠く、悪路や山道が多いという抜群のアクセスの悪さで空いています。
自分のサイト(キャンプするエリア)から他のキャンパーが目に入らないのが良い。森で一人っきりになっているような気分が味わえます。