中国や韓国は「一周遅れのトップランナー」

海外ではほとんどの国が夫婦別姓を認め、結婚時に姓を選択できるようになっています。欧米にはファーストネーム(名)とラストネーム(姓)の間にミドルネームをつける習慣があります。ミドルネームは洗礼名や祖先の名前が多いのですが、女性の場合旧姓をミドルネームとして残すこともできます。現在は別姓が認められているため、夫の姓か自分の姓か、あるいはミドルネームとして両方を名乗ることが可能になっています。

アジアでは、中国や韓国が夫婦別姓になっています。しかしこれは、女性の立場を考えて導入された制度ではありません。どちらも歴史的に「男の家」制度が顕著だった国で、女性は結婚しても「男の家」の戸籍に入れてもらえなかったんですね。女性が家系に連なることを拒まれた結果夫婦別姓となり、そのまま現在の制度になっています。

日本に先んじているようにも見えますが、私に言わせれば「一周遅れのトップランナー」です。ただそれでも、この問題において、日本より前にいることは間違いないでしょう。

芸能人の「入籍会見」はおかしい

よくタレントが「入籍会見」などと結婚の報告をしますが、あれは間違いです。入籍というのは、基本は夫の戸籍に入ること。戦前の言い方です。現在は結婚と同時に夫婦で新しい籍をつくるわけですから、入籍ではなく、「新しい戸籍をつくりました」と言うべきところです。

婚姻届け
写真=iStock.com/yamasan
※写真はイメージです

そのとき、夫でも妻でも、本来はどちらの姓を名乗ってもいい法律になっています。でも大半が夫の姓を名乗るので、結果的に女性が不便を強いられる事態になっています。

過去の世論調査においても「家」が重視された時代は夫婦別姓に反対する意見のほうが多かったのですが、最近では賛成が圧倒的に多く、反対派は24%ほどにとどまっています。「男女共同参画基本計画」なるものを政府が示している以上、国民の意見を聞き、選択的夫婦別姓の議論を前進させるべきではないでしょうか。