バルチスタンの中国権益を狙うテロも発生
パキスタンは中国との協調の中で、バルチスタン州における中国資本の進出を容認しています。中国は、バルチスタン州のグワダル港を40年間借り受ける契約をパキスタン政府と結んでおり、バルチスタンの資源を買い込んで、この港から運び出しています。
8月20日、グワダルで中国人を狙った爆弾テロが発生し、中国人1人が負傷。事件直後にバルチスタン解放軍が犯行声明を出しました。この件にみられるように、バルチ人はバルチスタンへの中国の進出に激しく抵抗しています。
アフガニスタンと同様にパキスタンも多民族国家であり、国全体が親中の一枚岩で一致しているわけではありません。こういう複雑な民族間の事情が、中国・パキスタン・アフガニスタンの三国協調にほころびをもたらす可能性もあります。