冤罪に備えて事前に対策をしておくべき

いざ冤罪の容疑をかけられた際に、自分で対処するのはきわめて困難である。痴漢冤罪の予防には、事前の対策が大切だ。電車に乗る際は、女性に近づきすぎないようにしよう。両手でつり革をつかむなどして、誤解が生じない工夫をすることも大事だ。

松沢直樹、山岸純(監修)『おっさんず六法』(飛鳥新社)
松沢直樹、山岸純(監修)『おっさんず六法』(飛鳥新社)

あるいは日本弁護士連合会が提供している当番弁護士制度窓口の電話番号をスマホに登録しておくだけでも、いざというときにはおおいに助かることだろう。

また、損害保険会社などが提供している弁護士保険に加入しておくのもひとつの手だ。刑事事件の際の接見(警察署に弁護士がやってきて、アドバイスしてくれたり、弁護活動をしてくれる制度)費用だけでなく、弁護費用を捻出してくれる保険がほとんどのため、経済的にもとても助かることだろう。

こういった損害保険に付随するサービスにも、注目すべきものがある。なかには専用のスマホアプリを提供し、インストールしておけば緊急時にはスムーズに弁護士に連絡が取れて、適切な対応をしてくれるというサービスなどもある。ネットで調べて、検討するのもわるくない。

女性は男性と見れば痴漢であると疑っているわけではないが、万が一の場合を考えておけば心強いのは間違いない。

ここがPOINT!
・痴漢冤罪の疑いをかけられたら、いかに早く弁護士に相談するかがカギ
・日本弁護士連合会の当番弁護士制度を利用すると、警察に逮捕された場合は無料で1回だけ弁護士のサポートが受けられる
・供述調書には絶対に署名捺印してはいけない。冤罪をほぼ100パーセント覆せなくなる
・冤罪の疑いをかけられない工夫を常日頃行うこと
【関連記事】
モンスター親をふるい落とす名門校の質問
「あおり運転」の被害に遭いやすい人が無意識にやっている「あおられ運転」という落とし穴
「着信画面にシーツにくるまる夫と若い女」あえて不倫を隠さない夫たちの卑怯すぎる離婚手口
「離婚した妻と娘に知られたら…」生活保護を受けづらくさせる"扶養照会"という残酷な制度
出社自粛をするべきなのにオジサン上司がせっせと通勤を続ける本当の理由