資格なんてどう考えても今後の人生には役に立たない

「創造的休暇」という考え方は、たしかにある。ヨーロッパでペストが大流行していた1600年代後半、ケンブリッジ大学に通っていた学生ニュートンは、現代のように学校が封鎖されてしまったため、郊外の実家に戻っていた。まさに、家からほとんど出られない「STAY HOME」を強いられた。その間、1年半。長くて退屈だったが、時間をすべて独学と思索に費やし、ニュートンの3大業績といわれる「力学理論と万有引力の法則」「流率法」「光学理論」の原型となる理論を確立した。この休暇時代を彼は、創造的休暇と名づけた。

「STAY HOME」は、ときに偉大な発明のゆりかごとなるのだ。ニュートンは、不要不急が禁じられる窮屈な情勢を逆に利用して突破を果たした先駆者といえる。

学びを深めるには、行動せず、ひたすら休んで頭を動かす。そんな創造的休暇を実践するつもりで、学びを進めるのも間違ってはいないだろう。

ただ、やっぱり資格を取ることが目的で学ぶのは、時間のムダだと思う。

勉強が好きでしょうがないというならいいけれど、資格なんてどう考えても、テクノロジーが進んでいく今後の人生には役に立たない。そもそも、コロナ禍で空いたくらいの時間で取れるような資格の需要なんて、たかが知れている。

空いた時間を将来への投資に使いたいなら、好きなことだけ選んでやれ! と言いたい。ニュートンだって、学者として名を成したいのではなく、好きなことを自分なりに独学・研究していたら偶然、新理論が頭の中に降ってきたのだ。

ニュートンクラスの大発見は難しくても、人生にイノベーションを起こすのは、利害なんかに囚われない行動を伴った好奇心だ。

時間投資のリターンは勉強よりも遊びの方が断然高い

好きなことだけで生きられるのに、どうして資格?

資格が欲しいのは、「資格を持つと仕事の保険がきく」というパターンに、自分をあてはめて安心したいのだろう。要は不安から逃れたいのだ。

いまの生活では、他人の采配で、好機や収入を減らされるかもしれないと怯えている。自分の手を動かし、自力で生きている実感と自信に満たされていれば、不安など感じないはずだ。

堀江貴文『破戒のススメ』(実務教育出版)
堀江貴文『破戒のススメ』(実務教育出版)

昔は、まともな仕事に就くためには、最低限の読み・書き・算盤そろばんが必須だと言われた。現代はどうだろう。算盤は当然、必要ないし、字が読めて日本語が喋れれば、さほど仕事に支障はないのではないか。字が読めなかったり、喋れない人だって、きちんと仕事に就けるよう、社会の制度も整っている。

好きなこと、得意なことだけを突き詰めて、ぜんぜん普通に食べていける社会なのに、なぜ資格なんかにこだわるの? と、不思議でならない。

創造的休暇よりも、遊戯的休暇を楽しもう! 学びと遊びは、同じなのだ。遊べば遊んだ分だけ、経験という財産になる。

それでも資格を取りたいというなら、否定はしない。行政書士や司法書士など、法律系の資格は分野によっては必要とされるので、取っておいても「損」はない。

ただ、学べば学ぶほど、気づくはずだ。時間投資のリターンは、勉強よりも遊びの方が断然、高い! 苦労して取った難しい資格より、仲間とのフィールドワークや、Zoom合コンで若い女の子たちから教わる流行の方が、これからははるかにビジネスチャンスにつながるのだ。

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