一人何杯飲んだかわかる「ビアジョッキ」の導入

(3)ビアジョッキのIoT化

とはいえ20人ぐらいの宴会だったら、

「どうせ飲まないやつがいるから平気だよ」

といってひとりで10杯以上、ビールを飲み干す酒豪がどうしても出てくるでしょう。キリンが健康的な未来を目指すのであれば、こんな解決策もあると思います。

それがIoT化したビアジョッキの導入です。5Gのサービス開始で日本でもいよいよIoTが本格化するときがきました。ビアジョッキに小さなチップを入れ込んでGPSで場所を確認すれば、誰がどのジョッキを飲んだのか場所が特定できるようになります。これがおそらく2020年代の中盤にはコスト的にも可能になるはずです。

空になったビールジョッキ
写真=iStock.com/SubstanceP
※写真はイメージです

その時代には上限プランの団体でもひとりひとりの単位で何杯飲んだのかがわかるようになります。めざすところは健康被害の低減ですから従業員は自信をもって、

「お客様は本日の上限に達しました」

と宣言すればよいでしょう。

飲み会がなければ人生はつまらない

さて、このように未来の方向性も書いてみましたが、私個人の考えとしては、やはりお酒を伴う会食の復活こそが人生を楽しく豊かにする機会だと思っています。コロナとアルコールの健康被害、どちらの観点も重要ですが、精神衛生の観点だってそれと同じかそれ以上に重要ですよね。「No飲み会、Noライフ!」、つまり飲み会がなければ人生はつまらないのです。

たぶんもうすぐ実現するであろうアフターコロナには、支払いを気にせずに心置きなく友人たちと飲み食いできる、そんな飲み放題のある未来に戻ってほしいと私は願っています。

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