重要なのは「親のストレスコントロール」
非認知能力に長けた社員たちとの雑談の中で、その親との関係性においても、気がついたことがあります。
概して、そのような親は子供を過保護に育てていません。幼少のときよりさまざまな体験の機会を与えられ、好きなことに没頭することを応援された環境で育っているという共通点がありました。
ここでは親のストレスコントロールが重要になります。
例えば、サッカーにはまっている小学生やコーラス部活動に忙しい中学生が、家に疲れた顔をして帰ってきたとき、「いつも頑張っているね、お疲れさま。宿題も頑張ってね」と言うか、「疲れていても宿題だけはやるんだぞ!」と言うか、これは親次第です。
また、試合で負けた、大会で敗退したようなときに、子供自身が頑張っていたことを承認し、ねぎらい、次につながるような気分転換になる言葉をかけることは、大人自身に余裕がないとできません。
大人自身がストレスを上手にコントロールできていないと、余裕がないゆえに子供に優しく接することができません。その余裕のなさは子供にも伝染し、それでは子供の非認知能力は上手に育まれないのです。
現在の大人たちがこのようなことを認識し、未来の大人たちがストレスに上手に対処できるようになれるよう、関わってほしいと思います。コロナ禍ではありますが、多くの人が夏休みを取ったと思います。現在の大人たち自身が、自分の気分転換やストレス軽減のための時間を取れたことを祈ってやみません。