相手と前提が違えば、結論も変わる。ココがポイントです。

だからこそ一流は、演繹法を使うとき、死ぬ気で前提を一致させにいきます。そこが一致しないと先に進めないからです。

例えば、「私は、遅刻をしない人は信頼できると思っていますが、○○さんはどう思いますか?」と、まず前提を合わせにいきます。前提に納得してもらってから、次の事実、最後の結論と進めます。

二流は事実を、一流は前提を重視する

もう1つ別の例を。旦那さんにトイレ掃除をお願いするとき。

「トイレ掃除をすると運気が上がるって言うじゃない」(前提)
「○○社長も毎日欠かさずトイレ掃除してるんだって」(事実)
「だからあなたもトイレ掃除はじめてみない?」(結論)

桐生稔『説明の一流、二流、三流』(明日香出版社)
桐生稔『説明の一流、二流、三流』(明日香出版社)

演繹法で語るとこうなります。

やはりポイントは前提。「運気が上がるなんて聞いたことない」「そうは思わない」と、前提が腑に落ちなければ、そのあと何を言っても響きません。そこで、

「トイレ掃除をすると、運気が上がるって聞いたことない?」
「トイレ掃除って、ストレス解消効果がありそうな気がしない?」
「松下幸之助さんは、仕事と同様に掃除を愛したらしいよ」

など。まず、「トイレ掃除をするといいことがある」→「確かにそうだね」という前提を取りつけにいきます。それから、事実、結論です。

逆に、相手の論理を崩すときは、前提を確認するのがベストです。

「そうとは言い切れないですよね」「そもそもその前提は合ってます?」という問いです。

演繹法で説明すると、話の筋が通っているように感じます。ただ、万能ではありません。より最強にするために、「相手と前提を一致させる」。これが絶対必要です。

一流は、前提を重視する
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