仕事相手と意見が対立したとき、いったいどう振る舞えばいいのか。話し方トレーナーの桐生稔さんは「対立したら、ファクト(事実)を積み上げたほうがいい。安易に妥協するのではなく、違うものは違うと言えるように準備すべきだ」という――。

※本稿は、桐生稔『説明の一流、二流、三流』(明日香出版社)の一部を再編集したものです。

会話をしている人たちの影
写真=iStock.com/Maica
※写真はイメージです

三流は知らない“説得力のある話し方”の鉄則

PREP法をご存じでしょうか?

説得力のある話の流れとして、ビジネス業界では超有名なフレームです。Point(結論)→Reason(理由)→Example(具体例)→Point(結論)の順番で話すと、言いたいことが明確になり、説得力が増すというものです。

例えば、ダイエットをしたいと思っている人に伝える場合。

Point(結論):ダイエットには、さばの水煮がおすすめです。
Reason(理由):なぜなら、低糖質で高タンパク質だからです。
Example(具体例):さばの水煮は、糖質が0.6グラムとほぼゼロで、タンパク質は30グラムと超豊富。タンパク質は筋肉のもとになるので、代謝が上がり痩せやすくなります。しかも缶詰なら安くてどこでも買えて、1缶でお腹がいっぱいになります。
Point(結論):だからダイエットにはうってつけです。ぜひ、さばの水煮をおすすめします。

PREPの流れで話すと、結論が明確で、理由もあり、具体例もあってイメージもしやすいです。

しかし、一流はさらに上をいきます。相手によってPREPの流れを変えるのです。