「鼻セレブ」「お~いお茶」……商品タイトルの変更で大ヒット
昭和から平成半ばにかけて、売上を大きく伸ばしたのは、おもにブランド名を「覚えやすい」「想起しやすい」名に変えた商品でした。
たとえば80年代の抗菌防臭靴下「通勤快足」(レナウン/「フレッシュライフ」から変更)や、世界初の缶入り緑茶「お~いお茶」(伊藤園/「缶入り煎茶」から変更)、2000年代の「鼻セレブ」(ネピア/「モイスチャーティシュ」から変更)など。
一方、平成後半~令和に入り、人気タイトルの傾向はSNS検索の「引っかかり」や「ツッコミやすさ」に移った。先の「これ絶対うまいやつ!」や、「湖池屋プライドポテト」(17年発売/湖池屋)などは、「本当に“うまい(美味しい)”の?」や「“プライド”ポテトって、ナニ?」などツッコミどころがあり、タイトル自体もSNSで話題にのぼりやすい。
「10年後に古くならないか?」との懸念はあれど、いまや数秒で認知されなければ手に取ってもらえない時代。「これ絶対うまいやつ!」は、あえて時流にのった奇抜なブランド名を付けたからこそ、成功した好例と言えるのではないでしょうか。