「台湾解放を目指すわれわれの試みに、日本が武力で介入するなら、たとえ1兵卒、1機の軍用機、1隻の軍艦の派遣であっても、われわれはただそれを撃破するだけでなく、日本に対する全面戦争を開始すべきだ」

全面戦争とはどういうものか。「まず、核爆弾を落とす」と、六軍韜略は言う。日本がかつて原爆を投下されたときのように「再び無条件降伏するまで、何発でも落とし続ける」。

日本の防衛力をたたき、「台湾海峡に兵力を割けなくなるまで」徹底的にたたいて、他国の内政問題に介入したら、どんな目に遭うかを思い知らせるのだと、六軍韜略は言う。

宝鶏市委員会が再投稿した動画には数百件のコメントが寄せられた。その全てが、東アジアの安全保障環境の「大きな変化」を受けて、「核の先制不使用政策を見直すべきだ」という六軍韜略の主張に賛同する内容だった。

「政策、戦術、戦略全てに調整が必要だ」と、六軍韜略は言う。「わが国の平和的な興隆を守るためには、核政策も限定的に調整しなければならない」

核攻撃に伴う問題点には触れず

中国が特定の条件下で核の使用を辞さないとなれば、唯一の被爆国である日本は震え上がり、抑止効果が倍増するだろうと、六軍韜略は予想する。

「日本を核先制不使用の例外とすることで、われわれは日本と世界に警告できる。祖国統一を含め、わが国の内政問題に日本が軍事介入すれば、核が使用され、日本が無条件降伏するまで使用され続けることになる、と」

六軍韜略はまた、核攻撃を行うことで、中国は尖閣諸島(中国名・釣魚島)を日本から取り戻し、沖縄を日本の支配から解放できるとも述べている。

ただ、尖閣諸島と沖縄をどう奪還するかは明らかにしていない。日本に核攻撃をすれば、中国沿岸部の都市も放射能汚染のリスクにさらされるはずだが、それについても一切触れていない。

当記事は「ニューズウィーク日本版」(CCCメディアハウス)からの転載記事です。元記事はこちら
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