効果的な運用と支出のコントロールが重要

言い方を換えれば、莫大な資産があればセミリタイアできる、という論理は成り立ちません。1億円あっても、運用のスキルがなく、せいぜい個人向け国債を買う程度、というなら、年間のインカムは5万円(税引き前、0.05%の場合)。おまけに贅沢して年間1000万円使ってしまうような人なら、1000万円近くの年収を得なければならず、セミリタイアは難しいでしょう。

たぱぞう『経済的自由をこの手に! 米国株で始める 100万円からのセミリタイア投資術』(KADOKAWA)
たぱぞう『経済的自由をこの手に! 米国株で始める 100万円からのセミリタイア投資術』(KADOKAWA)

一方で、家賃3万円の家に住み、年間支出のトータルが200万円なら、2000万円を5%で運用して100万円のインカム(税引き後80万円)を得れば、あとは120万円を稼げばセミリタイアが可能です。月額10万円ですから、アルバイトでもやっていけるでしょう。

どちらが豊かで、どちらが自由で、どちらが幸せかは、価値観次第ですが、資産が多ければセミリタイアできる、資産がなければセミリタイアできない、というわけではないのです。20代半ばで年収400万円、という人でも、場合によっては年収300万円という人でも、セミリタイアという未来を拓くことはできるのです。

たしかに多くの運用益を見込むにはそれなりの資産が必要です。しかし、莫大な資産がなくても、効果的に運用して、支出をコントロールすることで、セミリタイアは可能になります。

「資産額」「セミリタイアしてからの定期的な収入」「セミリタイア後の支出」の3つの要素を考えて、セミリタイアへの道をイメージしてみてください。

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