たとえば、新しく出るパソコンのPRをしたい場合は、次のように情報整理ができます。What……新しいパソコンを、Who……20代のビジネスパーソンに向けて、When……7月1日に、Where……ネットで先行販売、Why……これまでにないほど薄型だからスゴイ、How……価格は10万円。といった具合です。

こうすれば雑多な情報が整理されて、何をどういう順番で伝えるべきかが自然にわかってきます。

ここから文章にしていく方法もありますが、文章に苦手意識のある人ならば、箇条書きで伝えるのもいいでしょう。私もメールで伝えたいことがたくさんある場合は、箇条書きで書いています。そのほうが相手に伝わりやすく、自分の頭の中も整理できるので一石二鳥です。

読みやすい文章はカンタンに書ける

情報の整理が終わったら、わかりやすい言葉・表現で文章を書いていきましょう。「わかりやすい表現」とは、100人が聞いて100人とも同じ解釈をする表現のことです。たとえば「仕事ができる人」という表現。これはわかりやすいとは言えません。「仕事ができる」と聞いて、あなたはどんな人物を思い浮かべるでしょうか。営業成績の良い人、フットワークが軽い人、チームを上手にまとめる人、素晴らしいアイデアを量産する人など、それぞれが異なる解釈をするでしょう。その解釈のブレこそが伝わりにくさの原因になります。

みんなが同じ解釈をする表現を目指して、「仕事ができる人」をより具体的に書いていきましょう。「定時で帰るのに営業成績が1位の人」はどうでしょうか。これで、全員が同じ解釈のできる表現になりましたね。

わかりやすい表現を目指すために、難解な言葉を使うのも避けましょう。たとえばコンセンサス(合意)、フェーズ(物事の段階)など、ビジネスの場ではカタカナ語が飛び交っていますが、今一度、相手も理解できる言葉なのかを考える必要があります。普段使い慣れている言葉でも、相手にとっては何のこっちゃわからない言葉の可能性もあります。事実、自分の知らない言葉が出てきた時点で、読む気をなくす人はとても多いものです。どんなときでも「読み手ファースト」の精神で書いていくことが大切です。

一文は短く、力を抜いて書く

文章が苦手な人は、書くときに、変に力が入っている人が多いようです。「ちゃんと書けるかな」「立派な文章を書かなきゃ」と、余計な不安を心に抱いていませんか。もちろん意気込みは大事ですが、肩に力が入っていればいるほど、万人に伝わる文章が書けません。

友人や家族にLINEを送るときを思い出しましょう。メッセージを作るとき、「立派に書かなきゃ」と余計な力を入れる人は珍しいでしょう。良い文章はリラックスしたほうが書けます。力が抜けているからこそ、こちらの伝えたいことが正しく伝わるのです。