相手をカチンとさせずに会話するにはどうしたらいいのか。心理カウンセラーの五百田達成さんは「夫婦の会話の地雷のひとつは、語尾にあります。『このシャツ。洗った?』だと洗うのが当たり前という感じですが、『洗ってくれた?』と3文字足すだけでまろやかな印象になり感謝の気持ちを伝えられます」という――。
※本稿は、五百田達成『不機嫌な妻 無関心な夫 うまくいっている夫婦の話し方』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです。
「語尾にご注意」夫婦間で何かを頼むなら“疑問形”で円満
【夫婦の話し方の○と×】その1
×「~やってよ!」と指示する
○「~やってくれる?」と頼む
「牛乳買ってきて」「醤油取って」
多くの人が、夫や妻になんの気になしに言ってしまっているはず。でも常識ある大人同士の会話なら、次のように言うのが正解です。
「牛乳買ってきてくれる?」「醤油取ってくれる?」
言っている側はそんなつもりはないかもしれませんが、「買ってきて」も「取って」も、文法的には立派な命令形。「買ってこい!」「取れ!」と同じ仲間なわけです。
コミュニケーションをまろやかにしたいとき、よい働きをしてくれるのが疑問形です。夫婦間で何かを頼むときは、命令形は避けて疑問形にしてみましょう。
常日頃から相手が何かをしてくれることを「当たり前」と思っていると、この疑問形はすんなりとは出てこないでしょう。
夫婦によっては役割分担がきちんとされていて、妻か夫のどちらかがやると決まっているかもしれません。だとしても夫婦間で「相手がやってくれて当たり前のこと」なんて一つもないのです。むしろ相手が何かをしてくれたら「やってもらっちゃってすまないねえ」と罪悪感を抱く、「借り」を感じるくらいがちょうどいいのです。