産経社説は「司法の暴走を助長したのは文大統領自身」と指摘

6月9日付の産経新聞の社説(主張)は「『徴用工』賠償却下 文政権の責任で解決急げ」との見出しを立ててまずこう主張する。

「国際法に則った常識的な判断である。問題を長引かせれば、韓国は常識外れの国という国際的な不信が増すだけだ。文在寅政権は自身の責任で早急に解決すべきだ」

韓国という国は国際常識に外れるところがある。判断が正反対になる司法もそのひとつだ。間違っているのが韓国にもかかわらず、文在寅大統領はこれまで徴用工問題で何ら解決に向けた行動を取らなかった。沙鴎一歩はこれまでも強調したが、文在寅氏は大統領職を離れる前に徴用工問題を解決すべきである。

産経社説も主張する。

「司法の暴走を助長したのは、文大統領自身である。韓国外務省は今回の判決後、『開かれた立場で日本と協議を続ける』などとしたが、解決済みの問題で日本が交渉に応じる余地はない。すべて韓国政府の責任と知るべきである」

この産経社説の主張は正論である。徴用工問題も慰安婦問題も文在寅氏が「司法の暴走を助長した」のだ。

産経社説は最後にこう指摘する。

「韓国大田(テジョン)市に不法設置された、痩せてあばら骨が浮き出た『徴用工』像についても、韓国の裁判所が5月、『韓国人徴用工ではなく日本人をモデルに制作された』という主張に『真実相当性がある』と認定した。嘘はだめだということである」

ウソはウソでしかない。今後も韓国司法が常識的な判断を下せることを祈りたい。

歴史問題を巡る訴訟に文在寅大統領は具体策を示してこなかった

6月9日付の東京新聞の社説は「これ(徴用工訴訟)とは別に、元慰安婦訴訟でも、国家が外国の裁判権に服するか否かを巡り、韓国で正反対の判決が下されたため、混乱が続いている」と指摘し、こう主張する。

「歴史問題を巡る訴訟に関し、文在寅大統領はこれまで具体策を示してこなかったが、司法判断が大きく割れてしまった現実を、重く受け止めるべきではないか」

東京社説が主張するように文在寅大統領は「重く受け止め」、自らの責任を取るべきである。