お小遣いを渡すときは、子どもに金銭教育をするチャンスですが、1億円貯められるようなお金持ちは、どのような渡し方をしているのでしょうか。ファイナンシャルプランナーの藤川太さんは「お金を使う目的を明確にさせている家庭が多い。そのためお金持ちの家庭には、物欲にとらわれない子どもが多いですね」と指摘する――。
「お金を使う目的」をはっきりさせる
これまで数多くの家計を見てきた経験から言えるのは、お金をしっかり貯めている家庭の子どもは「物欲がない」ケースが多いことです。なぜそう育つのか、はっきりとした理由はわかりませんが、不思議なくらい共通しています。
物質的にも精神的にも満ち足りているのかもしれませんが、モノに「必要性を感じません」という感覚を持った子どもが多いのです。
お金持ちの家庭はご両親がさまざまな方法でお金教育をしっかりしているのですが、共通しているのは、「お金を使う目的を明確にさせている」ことです。
お金持ちによる「お金教育」2つのパターン
たとえば、お金が必要な都度、「何にいくら必要か」を子どもにプレゼンさせて、親が納得すればお金を渡すパターンがあります。あるいは、毎月定額のお小遣いを渡すのですが、お小遣い帳をつけさせて、「これは何のために使ったの?」とあとでしっかり確認するパターンもあります。
いずれにしても、何のためにお金が必要かをしっかり確認し、必要なお金であれば惜しみなく出すケースが多いのです。
わが家では、前者のパターンを採用しています。お金が必要なときは、「なぜ必要なのか」を聞いて、納得できれば渡しています。そのお金はお小遣いというより、必要経費あるいは投資のようなイメージです。