一方、大人は支持筋が発達しているため、同じ場所に静止することはできます。ですが、時間の経過とともに支持筋に負担が蓄積していくことで、筋肉の柔軟性が失われ、血流が滞り、最終的には疲れとして表れてしてしまうのです。
正しい休めの基本姿勢をとったら、前後に開いた前足に体重をのせ、つぎに後ろ足に重心をうつす、ということを繰り返し小刻みに行ってください。左右に足を広げて立つ姿勢に比べて、体の揺れが目立ちにくいため、公的なシーンでも活用できるはずです。
疲れを歳のせいにしてはいけない
ここでは、立ち方に関する正しい姿勢についてご紹介しましたが、拙著『疲れないカラダ大図鑑』では、立ち方以外にも疲れない座り方や歩き方、重い物の運び方など、厳選した100の疲れない方法を解説しています。
一見ラクに見える姿勢でも、実は自ら疲れやすい姿勢をとってしまっている方を、これまで多く目にしてきました。疲れやすい姿勢が習慣化している方が、肩こりや首こりなどを抱えてしまうのは、当然の結果と言えるでしょう。
人は疲れを「もう○歳だからしょうがない」とついつい年齢のせいにしたり、「○時間しか寝れなかった」と睡眠時間のせいにしがちです。もちろん、老化による筋力低下や、オーバーワークによる睡眠不足も考えられます。
ですが、疲れる立ち方、疲れる座り方、疲れる歩き方、疲れる寝方……こんなにたくさんの疲れる姿勢を毎日様々な場面で連発し、しかも習慣化しているとなると、疲れが引き起こされるのは当然です。
疲れない姿勢を身につけておけば、ストレッチもマッサージもいりません。逆に、疲れる姿勢をこの先もずっとし続けたら、ストレッチやマッサージを一生やり続けることになるでしょう。
仕事やプライベートで疲れを感じたときに、すぐに役に立つテクニックを100紹介した『疲れないカラダ大図鑑』を参考に、「今日も疲れた……」そんな口癖と決別してください。