日本はきっと、多数のメダルを獲得する

どんなに自説をこねくり回し、妥当性を主張したところで、反対派は結局「無事に開催される」ことよりも「開催されたばかりに状況が悪化する」ことを暗に願っているような不心得者なのである。“人命重視”という金科玉条を掲げながら自らの立場を強化し、政権批判に結びつけることを最重要視しているのだから。

今回の五輪で、開催国である日本は多数のメダルを取るだろう。それは過去大会の実績を見ても、容易に予想できる。いわゆる“地の利”というやつだ。たとえば、長距離を移動してくる海外選手に比べて移動の負担が圧倒的に軽く、時差や食事などコンディションに関わる心配事も少ない。選手村に入る直前まで、使い慣れた練習施設で最終調整することも可能だし、環境順応の面でも有利だ。

加えて、今回の東京五輪は開催が危ぶまれていたこともあり、国によって、競技によってはトレーニングのペースが上がらず、調整不足で東京入りするケースも少なくないだろう。もちろん、自国のコロナ事情が影響して、日常の練習すら満足にできなかった選手もいると考えられる。

つまり、日本人選手は従来の開催国が享受していた以上のアドバンテージを持って、競技参加できるのだ。

「開催国有利」は過去の五輪を見れば明らか

それでは、過去の五輪開催国の金メダル数および総メダル数、さらにその前後大会の金メダル数と総メダル数を見てみよう。前回のリオ大会のみ、その前の2大会の結果を示す。

【1996年 アトランタ五輪(アメリカ)】
1992:37/108
1996:44/101
2000:37/93
【2000年 シドニー五輪(オーストラリア)】
1996:9/41
2000:16/58
2004:17/50
【2004年 アテネ五輪(ギリシャ)】
2000:4/13
2004:6/16
2008:0/3
【2008年 北京五輪(中国)】
2004:32/63
2008:48/100
2012:38/91
【2012年 ロンドン五輪(イギリス)】
2008:19/51
2012:29/65
2016:27/67
【2016年 リオ五輪(ブラジル)】
2008:3/17
2012:3/17
2016:7/19

これらの傾向を見ると、前回リオ大会で12個(歴代2位、最高はシドニーの16個)の金メダル、そして史上最多の41個のメダルを獲得した日本は、今回の東京五輪において、ある程度の上乗せが期待できる。たぶん金メダル数は、シドニー大会の16個を超えてくるだろう。