問題は中国の「軍事強国化のための宇宙開発」
朝日社説は「今回、問題になったロケットは、中国独自に建設中の宇宙ステーションの中核部分を運ぶ目的だった。米当局が神経をとがらせる背景には、中国の一連の宇宙開発を軍事強国化の動きとみて、牽制する意図もあるとみるべきだろう」とも指摘し、最後にこう訴える。
「宇宙にまで米中の覇権争いを拡大してはならない。共に責任ある大国を自任するからには、宇宙空間の無秩序な乱用を防ぐための実効性のあるルール作りを主導すべきである」
問題は中国の「軍事強国化のための宇宙開発」だ。世界を制して配下に置こうとする中国の覇権主義が宇宙にまで及んでいることである。それを「米中の覇権争い」とするのはどうだろうか。
今回はロケットの残骸を制御せずに落下させた中国を責めるべきで、アメリカの責任まで言及するのはおかしい。朝日社説は「喧嘩両成敗」が好きで、どこにでも持ち込んでくるが、今回はやりすぎではないかと思う。