理由②:通常の生命保険・医療保険でも保障される
実は、コロナ保険以外の保険でも新型コロナウイルス感染症は保障されます。
生命保険に医療特約を付けていたり、医療保険に加入している場合、治療目的の入院が保障されますから、たとえ医療費が掛からなくても入院給付金等を受け取ることができます。
また、新型コロナウイルスに感染したにもかかわらず、病床不足のため自宅もしくは宿泊施設等で療養することもあります。このようなケースも入院したものとみなして給付が受けられるのが一般的です。ただし、請求の際には、治療期間を確認できる医師の証明書が必要となります。
国立感染症研究所が公表したところによると(※2)、新型コロナウイルス感染症による入院期間の中央値(※3)は13.0日だそうです。もし、入院給付金日額5000円の医療保険に加入している場合、新型コロナウイルス感染症で13日間入院すると6万5000円の給付が受けられます。
通院特約が付いている場合、電話やオンラインによる診療も「通院」とみなして通院給付金を給付する保険会社もあります。ただし、通院給付金とは、入院給付金の支給対象となる入院の前もしくは後に通院した場合に支払われるもので、通院のみでは支払対象とならないことに注意が必要です。
コロナによる死亡は保険金が上乗せされる場合が多い
また、死亡保障に付加する災害割増特約と傷害特約は、不慮の事故以外にも「約款所定の感染症により死亡したとき」という要件があります。新型コロナウイルス感染症もこれらの特約の給付対象とする会社がほとんどです。したがって、生命保険にこれらの特約を付加している人が新型コロナウイルス感染症で死亡した場合、死亡保険金に特約保険金を上乗せした金額が支払われます。
ちなみにフコク生命では、「医療大臣プレミアエイト」という商品に加入している人が新型コロナウイルス感染症等で入院した場合、入院見舞金を従来の2倍にして支払う「感染症サポートプラス」の取り扱いを、追加の保険料なしで行っています。入院見舞金を付けていれば既加入者も適用になります。
入院見舞金とは、病気やケガで入院したときに、入院給付金日額の10倍の一時金を支払うものです。例えば、入院給付金日額1万円で契約している場合、通常であれば1万円×10=10万円の入院見舞金が支払われるところ、2倍の20万円が支払われるというわけです。ただし、倍額給付は2022年1月31日までの期間限定です。
この背景には、新型コロナウイルス拡大の影響により、外出自粛で不慮の事故による入院給付金請求が大幅に減少したことがあります。入院給付金支払いの減少によって発生した収益を、新型コロナウイルス感染症で入院した人への給付に還元するという理屈です。だからこそ期間限定で倍額給付を行うというのも納得できます。