徹底的に「えこひいき」をする
では、どうすれば、このような「個人最適の壁」を取り除き、よりチーム全体のパフォーマンスを引き出せるのでしょうか。
答えは簡単。特定のメンバーに「プラスのえこひいき」をするのです。
チームの目標に貢献した人を、大いに称えるのです。その前提として「チームの目標」を達成するために、メンバー同士が支え合うことを大事にします。
例えば、すでに個人目標を達成しているAさんに、「今回は、BさんとCさんの目標達成が厳しいのでショート分をカバーしてくれないか?」と個人目標以上の要望をするのです。もちろん、Bさん、Cさんにも伝えます。
「ショート分はAさんがカバーするので、目標の95%までは頑張ってほしい」と。
こうすることで、一人ひとりのチームに対するコミットを高めることができます。
さて、ここで、個人目標以上の要望をすることになるAさんのような人に対する、おすすめの「えこひいき」の方法を紹介しましょう。
方法① 目標達成者だけを集めた「お祝いランチ会」をする(達成への意識付け)
方法② 達成者の名前を掲示する(職場で誰が達成したのかが明確になる)
方法② 達成者の名前を掲示する(職場で誰が達成したのかが明確になる)
でも、これだけだと、個人目標の達成者・未達成者の区別でしかありません。ここに、チーム目標の達成に尽力してくれた人を大いに称える方法を加えます。
方法③ 全員が集まる場で、未達成でもチーム目標に向け奮闘してくれた人を、リーダーが「言葉」でねぎらう。
「えこひいき」の注意点
なお、未達成者を「言葉」でねぎらう理由は、達成者以上に称えるとバランスが崩れるからです。「えこひいき」をするときの注意点は、未達成者に罰を与えたり、ネガティブな雰囲気にしないことです。「報酬」と「罰則」では、確実に「報酬」のほうが効果はあると、心理学でも証明されています。
ある会社で、未達成者に「罰ゲーム」で青汁を飲ませた事例もありましたが、遊び感覚でも許されることではありません。
ぜひ、「プラスのえこひいき」をして、戦えるチームをつくりましょう。
NG 「未達成者」を放置する
未達成であっても、チームの目標に貢献したのであれば、ネガティブな雰囲気にならないように、言葉でねぎらいましょう。
OK 「達成者」をえこひいきする
達成者にはプラスのえこひいきをすることで、本人にも意欲がわき、チーム全体の目標達成へのモチベーションもプラスに向かいます。
未達成であっても、チームの目標に貢献したのであれば、ネガティブな雰囲気にならないように、言葉でねぎらいましょう。
OK 「達成者」をえこひいきする
達成者にはプラスのえこひいきをすることで、本人にも意欲がわき、チーム全体の目標達成へのモチベーションもプラスに向かいます。