集団心理に巻き込む

組織には自浄作用がありますので、こうした部下に対しては、「上司と部下」だけの関係に留まらせず、「こうした部下とチーム全体」という関係でコミュニケーションをすすめる方法もあります。

具体的には「私たち」という主語を用いて、会話するのです。

強力なビジネスチーム
写真=iStock.com/filadendron
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例えば、

「○○さんの気持ちは分かるよ。なんで、自分たちのチームだけ、こんなノルマが高いんだって……。
でもさ、それって経営側の期待の表れだし、全国で一番成長している市場を担当しているわけだし、新商品も出るし……。
私たちのチームのメンバーはみな最後まであきらめずに目標(予算)を追いかける人ばかりだから、新人の××さんまで必死で数字を追いかけてるけど、そのみんなの姿勢をどう思う?」

といった言い方をベースに、最適なものにアレンジして使ってみてください。

<「自分で考え、動く」を引き出す言い方>

「○○さん、今期さ、『これ、やりたい』とか『これだけはやり切っておきたい』とか『達成しておきたい』って自己目標ある?」
⇒自己決定を促し、ノルマとのベクトル合わせを行う
「ひとつ聞きたいんだけど、○○さんの仕事に向き合うスタンス、それでいいと思ってる?」
⇒相手の認識について聞いてみる
「○○さん、その△△△の能力を使わないのは罪だよ。発揮しない理由があるの?」
⇒期待していると思えるように「叱る」
「○○さんの気持ちは分かるよ。なんで、自分たちのチームだけ、こんなノルマが高いんだって……。
でもさ、それって経営側の期待の表れだし、全国で一番成長している市場を担当しているわけだし、新商品も出るし……。
私たちのチームのメンバーはみな最後まであきらめずにノルマを追いかける人ばかりだから、新人の××さんまで必死で数字を追いかけてるけど、そのみんなの姿勢をどう思う?」

⇒集団心理に働きかける