言葉よりも「絵」を描く
ぼんやりした「目的地」を明確にするコツとして、私はいつも「目的地の絵を描いてください」といっています。なぜなら、絵に描こうとすると、細部まですべて明確にしなければならないからです。
例えば、南の島に住んで理想的な生活をしている絵を描くとします。でも、どんな場所のどんな家に住んでいるのかを具体化しなければ、ほとんどなにも描けません。ビーチ沿いの家なのか、海が見える高台の家なのか? 屋根は何色? 広さはどのくらい?
細かい設定まで決めなければ、そもそも目的地がしっかり見えてこないのです。
でも、目的地を絵で描いて、その絵を実現するために必要な費用や時期などまで考えられたなら、すべてが明確になっていきます。
よく目的地を言葉にする人がいますが、これは場合によって、イメージがあいまいになることがあります。「幸せに暮らすこと」を具体的な言葉にしようとして、「毎日ワクワクして暮らしている」と書いても、抽象的な目標にスライドしただけで、実質的な違いがありません。
そうではなく、目的地の「解像度」を上げていくことが、夢や目標を達成するには必要。そのためにこそ、目的地の絵を描くことが有効な方法になります。
好奇心を燃料にする
「自分がなにをやりたいのかわからない」というように、そもそも、自分の目標や目的地がわからない人もいると思います。
そういう人は、そもそも「知っていること」の数が少ない場合が多いようです。知っていることや体験の数が少ないので、「これをやりたい!」というものにまだ出会えていないだけなのです。
わかりやすくいえば、フラメンコという踊りを知らなければ、当然フラメンコをやってみたいとは思えませんよね。また、フラメンコは知っていても、実際に体験したことがなければ、あなたが夢中になることもないでしょう。でも、一度でも体験してみると……もしかしたらおもしろくて、ハマってしまう可能性が出てくるわけです。
だからこそ、好奇心はとても重要。自分と違う価値観を持つ人たちと積極的に交流し、いい意味で、選り好みせずに情報を集める姿勢が大切なのです。
そうして、「知ること」と「体験する機会」の数を増やしていけば、自分の目的地が見つけやすくなります。
他人のための人生を生きない
人には、自分が好きなことのほかに、得意なことや、ほかの人よりもできることがあります。
そんな自分が得意なことを活かすほうが、他人からも評価され、自分の決めた目的地へ向かいやすくなる場合もあるでしょう。