「好きなことを仕事にしたい」が口癖の人は要注意だ。作家の星渉氏は「夢や目標を達成するには目的地の『解像度』を上げなければいけない。『好きなことを仕事にしたらどうなるだろう』と考えてみてほしい」という――。

※本稿は、星渉『神メンタル 365日ストレスフリーで生きる方法』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。

星渉氏
撮影=櫻井健司
星渉氏

自分の「目的地」を明確化せよ

自分だけの幸せを掴むには、まず自分が幸せになるような「目的地」を設定することが、なにより大切です。

なぜなら、その目標を達成することよりも、むしろ目的地に近づいていくプロセスにおいて、人は幸福感を感じることが科学的にわかっているからです。

夢や目標を持ち続けている人のほうが幸せだとも、科学的にあきらかになっています。目的地に向かう日々の努力や行動に、人は喜びを感じるのです。

例えば、飛行機に乗っているときに、「当機はあと20分で○○空港に着陸します」といわれたら、なんだかワクワクしませんか? でも、もしそのとき目的地がわからなければ……楽しいどころか不安が増すばかり。

また、夢や目標を持っていても、毎日が楽しくないという人もいますが、それは近づいていることを実感できる目標になっていないためです。それこそ、目的地は「南のほう」というくらいにあいまいな場合が多く、いったいどの程度近づいているのかわかりません。

「お金持ちになる」「いまより心の余裕を持てる生活を送りたい」といった目標設定では、近づいているのかいないのかわかりません。結果、いつまでも楽しくならないし、目標を達成するまで続けることも難しくなるでしょう。

だからこそ、目的地の明確化はとても大切。

近づいていると実感できる具体的な目的地を設定すれば、そこへ向かう「プロセス」の一つひとつによって、あなたは日々、幸福感を感じることができるようになるのです。