夢や目標を達成するにはどうすればいいのか。作家の星渉氏は「『心の回復力』(レジリエンス)を高める必要がある。そのためには『ありがとう』を口癖にするといい」という――。

※本稿は、星渉『神メンタル 365日ストレスフリーで生きる方法』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。

母親にカーネーションの花を手渡す少年
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なぜ行動が長続きしないのか

「今日から自分を変えていこう」「今日からがんばろう」と思って新しい行動をはじめても、いつも気持ちの揺り戻しがやってきて、行動を途中でやめがちな人がいます。

それは多くの場合、いままでとは違う行動を「すること」をゴールにしているから。

新しい行動をすれば、そのあと、「本当にこれでいいのだろうか?」という不安や、「面倒だからやめたいな」といった誘惑が必ずやってきます。これは現状を維持させようとする脳が持つ性質で、人間である以上、避けられません。

つまり、大切なのは、はじめから気持ちの揺り戻しが起きると想定して行動しているかどうかです。

私からすると、新しい行動をやめさせる脳の誘惑がくるとわかっていて、その誘惑に打ち克つ準備をしないまま行動するのは、最初から「失敗したい」といっているようなもの。

脳の誘惑に打ち克つ準備をしないのは、例えるなら、雨が降るとわかっていながら傘を持たずに出かけるようなものです。

いずれ誘惑がくると決まっているのなら、その対処法を先に考えておくべき。誘惑に打ち克つのがゴールだと、最初から設定しておけば、新しい行動が定着しやすくなります。

本当のゴールは、新しい行動を「すること」ではなく、新しい行動を「続けること」。脳の誘惑に打ち克つことにあるのです。