勉強に集中するには、どうすればいいのか。TBSのクイズ番組『東大王』に出演する現役東大生・鈴木光さんは「勉強の質を上げるために5つの方法を実践している」という——。

※本稿は、鈴木光『夢を叶えるための勉強法』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

大学の帽子
写真=iStock.com/William_Potter
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勉強量=「時間」×「質」

前提として、勉強量は勉強の「時間」と「質」に比例します。

まず勉強の時間というのは、何時間勉強したかという時間を指します。

たとえば、1時間勉強したときと2時間勉強したときを比較すると、後者の方が問題を解いたり何かを覚えたりする量が増えますよね。

対して勉強の質というのは、1時間あたりどれぐらいの量のインプット・アウトプットができたかを指します。なので、集中すればするほど勉強の質は上がります。

ですので、勉強量を確保するためには、「勉強量=時間×質」であることを意識することが大事になります。

初めてきちんと勉強をする方や勉強につまずいている方にとって、続けやすい勉強量の確保の仕方は、質を高くして時間を短めにする方法だと思います。

時間を長くするとどうしても身体が疲れてきてしまいますよね。慣れていない方にとって長時間の勉強は大きな負担になるでしょう。そのため、短時間で質を高めに勉強する方が最初はやりやすいと思うからです。

ですので、まずは質を高めることを意識して勉強を始めてみましょう。

実は、勉強の質を上げる方が勉強時間をのばすことより簡単で一定の水準に達しやすいので、意識すれば案外すぐに効果が出ます。

しかしながら、「どうすれば勉強の『質』を上げられるのか分からない」という方も多いのではないでしょうか?

そこで、ここからは私が日々取り入れている勉強の質を上げるための5つの工夫を紹介していきます。

タイマーが鳴るまでは、スマホを絶対に見ない

①タイマーを使って勉強時間を区切る

勉強するとき、「これくらいなら自分が集中し続けられるだろう」と思う時間にタイマーを設定して机に向かうようにしましょう。私の場合はだいたい60分にすることが多いですが、もっと頑張れる方は75分など長くしてみてください。

逆に「60分でもつらい」という方は45分、30分などと短くしてみてください。

そして、タイマーが鳴ったら15分くらい休憩し、また同じ方法で再開します。

ここでポイントになるのは、タイマーがかかっている間は、スマホや漫画を見ずに勉強だけを必ず行うことです。

そうすることで、机に座っているのに勉強が進まないという、勉強の質が低い状態を回避することができます。

タイマーをかけると、「30分も勉強しているのに、ちょっとしか単語帳を進められていない!」という風に、どれぐらいの時間で、どれぐらい進めることができたかを意識できるようになります。

そうすると自分にプレッシャーをかけられるので、時間あたりのインプット・アウトプット量を増やしやすいこともメリットです。

休憩時間もタイマーであらかじめ決めておきましょう。こまめな休憩をはさむことでリフレッシュができるとともに、だらだらと休むことを防止できます。

ストレッチやメールなど、勉強以外のことをやることで、すっきりとした気持ちでまた勉強に戻ることができ、勉強の質が上がりやすくなります。