あなたの言葉遣いは、知らず知らずのうちに周りの人を失望させているかもしれない。イメージコンサルタントの吉原珠央氏は「例えば、『コロナのおかげで、お店が空いていてラッキー!』というコメントは不適切だろう」という――。
※本稿は、吉原珠央『その言い方は「失礼」です!』(幻冬舎新書)の一部を再編集したものです。
同じ言動でも気になる人と見過ごす人がいる
あなたは、この1週間で誰かの言動について、「失礼だな」「がっかりした」などと思ったことはありましたか?
私には、すぐに思い出せることだけでも3回はあります。
・買い物で支払いが済むと、店員が目も合わせずに、片手でクレジットカードを返してきた
・私が乗車して降りるまでに発したタクシーの運転手の言葉が「740円」だけだった
・満員のエレベーターで私が「開」のボタンを最後まで押していたが、全員が我先にと無言で降りていった
・知らない人のSNSで「コロナのおかげで、お店が空いていてラッキー!」という、目を疑うコメントを見た
こうして書いていると、私自身が小さいことを気にするタイプで、さらには恩着せがましい人に見えるかもしれません。
きっと、それは少なからず当たっています。
私自身は、人から「細かい」と思われても気になりませんし、度量が小さいことを自覚しています。
そんな度量の小ささを、開き直っているといいたいわけではありません。
大事なのは、失礼だと思うことを平然とし続けている人たちに出会ってしまったときに、「自分の感覚とは違うのだ」と冷静に受け止めて、そこで覚えた違和感に、どのように対処していくかということを伝えたいのです。
特に先程の例で傍線を引いた箇所は、見過ごしてしまう人もいますし、特に気にならない人もいるであろう、「かすか」なことです。