「かすかな違和感」は無視しようとすればするほど気になってしまう

旅行したあなたが、「昨日お渡ししたお土産、お口に合ったかしら?」と友人に聞いたときに、「あっ、忘れてた」と答えられたら、少しムッとしませんか?

うっかり忘れてしまうことはありますが、せめて、「あっ、ごめんなさい! 大事に味わいたくて、今夜ゆっくりと贅沢な気分で頂く予定なので、ぜひまた感想を伝えさせてね!」などといってくれたら、途端に嬉しくなります。

社会生活を営んでいる以上、家族も含めた他者に対して覚える違和感を気にしないように我慢し、努力されている方もいらっしゃるかと思います。

また、相手のことをおおらかに受け止め、感情的にならず、すべてを丸く収めることができればスマートですが、私のように「かすかな違和感」は無視しようとすればするほど、気になってしまうものです。

そこで、かすかな違和感は「失礼なことである」と自分の中で認識し、客観視することができれば、冷静になれますし、その状況をコミカルに捉えることさえできるのです。

相手の「失礼」は自分を磨くヒントになる

あるとき、私の会社で運営する化粧品を愛用してくれている友人と、お喋りをしていたときのことです。

たまたま、その場に居合わせた別の女性が突然、「なんで、みんなすぐに化粧品ビジネスに走りたがるの? そんなに儲かるの?」といいました。

私がまだ、他人の失礼な言動に対して瞬時に判断できなかった20代の頃でしたら、女性が発した言葉に対して、「なんて失礼なことをいうのだろう! 信じられない!!」と頭にきてしまい、彼女を避けるような態度をとったでしょう。

そもそも、彼女の発言の中にある、「みんな」や「すぐに」の定義も不明ですから、真に受けて反応する必要のないことは明らかです。

また、「したがる」という表現は、欲をむさぼるような意味も含みますから、そのような言葉をためらいもなく発してしまう女性の品性すら疑ってしまいました。

私は彼女の言葉に対して否定も肯定もせず、「儲かっている人たちは、きっとすごく努力されているんだろうね。私の会社は、全然まだまだだけどね」というと、彼女は「ふーん」といって沈黙。その後は、もともと私とお喋りをしていた友人が別の話題に移すなど、機転を利かせてくれました。

そのおかげもあって、「なんで、みんなすぐに化粧品ビジネスに~」といった女性の作った、違和感だらけの空気は正常に戻っていきました。

違和感を覚える人に出会ってしまっても、たまたまそのときの言動が目についただけの場合もありますから、たった一つの違和感によって、相手を「嫌い」「付き合いたくない」などと判断する必要はないかもしれません。

ですから焦点を当てるべきは、「違和感を覚えた相手」ではなく、「自分が感じた違和感」だけでいいのです。

生活の中で感じる「違和感の正体」を放置せず、その原因を突き止めたら、「私は自分の価値観に自信を持っていればいいだけのこと」と考え、振る舞うことが、私の目指したい在り方です。

違和感を覚えても、やたらと作り笑いをしたり、どのように反応したらよいのかわからずにうろたえたり、または感情的になったりする必要はありません。

かすかな違和感にしっかり向き合い、自身の言動を磨くヒントを一つずつ増やしていきましょう。