私の知る限り、原稿を書いている12月中旬現在、クリスマスミサに関するガイドラインなど出ておりませんが、各教会や団体が指針を提示しています。中には、オンラインの教会ミサを行なっているところもありました。密を避けるためにも、今年はオンライン参加にしてはいかがでしょうか。

帰省は感染するリスク、させるリスクを高める

年末年始のイベント③帰省

帰省は、普段なかなか会えない地元の友人や先輩、後輩と再会する貴重な機会です。久しぶりに集まれば酒も進み、会話が盛り上がることは確実でしょう。しかし、これが感染リスク、相手を感染させるリスクを高めてしまいます。

感染の流行都市からの移動こそが、感染拡大のリスクとして報告されております(Cell. 2020 May 28;181(5):990-996.e5.)。帰省前のあなたの地域の流行状況はどうでしょうか? 仲間は流行地より帰省していませんか? そのような方がいれば会合は必ず見合わせましょう。昔からの旧知の仲間きっと今年直接会えなくても来年またいつもと変わらない仲間として集ってくれることでしょう。

もし帰省する場合は、公共交通手段を利用する方が多いでしょう。今年の暦を考慮すれば、28日仕事納め、翌29日に帰省という方も本来多かったでしょう。

『今年はここに注意』

このあたりは少し医学論文を付け加えながら科学的根拠と共に解説しましょう。まず、旅行というのは感染を拡大させます。帰省も同様です。そして、これは海外旅行だけではなく、国内であっても人の移動が感染リスクとなります。

米国のサンフランシスコ(Clin Infect Dis. 2020 May 21;ciaa599.)や中国(Travel Med Infect Dis. Jan-Feb 2020;33:101568.)から国内旅行に関する人の移動と新型コロナウィルス感染症の増加が明らかになったという報告があります。

フライト スケジュールをチェック
写真=iStock.com/AleksandarNakic
※写真はイメージです

帰省する際の感染リスクはここが高い

飛行機と電車に関して、機内では3分程度で、新幹線の車内では7分程度で空気が完全に入れ替わっているとアナウンスされています。しかし、感染リスクが全くないとは言い切れません。

飛行機内の感染に関する過去の報告(Lancet. 2005 Mar 12-18;365(9463):989-96.)では、ビジネスクラスでは、元々感染者の近くに座った人への感染、エコノミークラスでは、トイレでの接触感染による感染あるいは到着前後の接触した可能性があるのではないかと言われています。

これは新型コロナウィルスの感染を直接調べた報告ではないですが、とても参考になる知見が含まれておりましたので、機上の際注意点としてまとめたいと思います。

飛行機移動の際の注意点
・出来るだけ周辺が空いている席・空いている飛行機利用してください
・搭乗中もマスクを着用してください
・空港滞在時間を減らしましょう・ラウンジやレストラン利用も出来るだけ控えましょう
・搭乗前後に手洗いをしましょう
・搭乗前にトイレを済まして、機上でトイレの使用を最小限にしましょう