今年の年末年始はどう過ごせばいいのか。感染症専門医の田中雅之氏は「『密』を避けることが基本。オンラインでできるならそうすべきだ。万が一帰省する場合や家族や友人と会う場合は、感染リスクを抑えるポイントを守ってほしい」という——。
居酒屋で乾杯する日本人
写真=iStock.com/AzmanL
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感染症専門医が勧める「年末年始の過ごし方」

私の友人や同級生のグループラインには先月あたりから少しばかり、「いつもの忘年会どうする?」「新年会無理かな?」というメッセージが流れている。

それに対し、

「コロナだし、今年は集まれないよね?」
「少人数で集まらない? 屋外なら平気でしょ?」
「子供産まれたばかりだし、参加は難しいわ……」
「え、怖くない?」
「……(既読スルー)」

このような多様なリアクションを見かけています。

いくら「3密」が流行語大賞を獲得しても、「密」という漢字が今年の漢字として認定されても、日常生活を具体的にどのように過ごすことが今適切なのかは十分明確になっていない方も多いのではないでしょうか?

多くの人が手探りの中、適切な感染対策を講じていると信じながら生活されているのではないでしょうか? まさに自分のラインを眺めているだけでも、その「手探りの年末年始」が始まっているのかなと肌で感じます。

1年を通して新型コロナウィルスに関する様々な情報が飛び交いました。そして現状も「新型コロナウィルス流行×日本の年末年始」に関して、十分な知見や科学的な根拠があるわけではないです。

その中で、今ある知見や根拠あるいは様々な指針など参考に、感染症専門医が、昨年までの日本の年末年始を思い浮かべた時に、感染症対策という観点から懸念される点を皆様と共有したいと思います。これから年末年始を迎える皆様にとってなんらかの生活のヒントになるのではないかと思っています。