寿司仲間の役員から仕事のアドバイスをもらっている

ここまで「一流の寿司屋に通いつめる常連客の正体」について書いてきました。寿司屋にはいろいろな客が集います。中でも、私は1つめの正体「バブル世代」の方々との交流を楽しんでいます。目上の方々、特に経営者とのコミュニケーションはビジネスパーソンにとって、勉強になることが多いからです。

私には寿司屋で出会い、その後長く関係性が続いている方々がたくさんいます。例えば、札幌の予約が取りにくい一流寿司屋で隣席だった大手外資系コンサルティング企業の役員(40代男性)と、寿司好き同士ということで意気投合。その場で連絡先を交換し、2カ月後に、金沢で一流寿司屋の食べ歩きをご一緒させていただきました。今でも定期的に寿司仲間として、寿司屋の情報交換はもちろん、仕事へのアドバイスをいただくような、ありがたい関係を作ることができました。

寿司屋はレストランではなく、社交場だ

そのほかにも、香港から定期的に日本の予約困難店を訪れている30代の香港人女性美食家とも寿司屋で出会いました。「繊細でアートのような日本の食文化は素晴らしい。寿司リーマンオススメの全国の寿司屋情報を教えてほしい」と言われ、Facebookで友達になりました。彼女は出会ってから半年後には、わざわざ私を訪ねて日本にまた来てくれました。寿司をコミュニケーションに活用して、海外の方を接待することになるとは思っていませんでした。

香港人の美食家と寿司リーマン氏ら
提供=寿司リーマン
寿司屋で出会った香港人の美食家。定期的に情報交換。写真左が寿司リーマンさん。

私はこうして、一流寿司屋をただ単に、「美味しい寿司を食べる場」として利用するだけでなく、いわば「社交場」として活用し、質の高い方々と出会ってきました。それにより人脈が生まれ、人生が豊かになっている実感があります。

カウンター文化の寿司屋だからこそ生まれる、そこに集う客たちとの交流。一流の寿司屋は社交場であり、自身の成長につながる場だと私は考えます。このような観点で寿司屋に足を運ぶと、あなたにとって新たな発見や学びがあるかもしれません。

寿司職人と彼のサイン入り雑誌を持った寿司リーマン氏
提供=寿司リーマン
一流職人こそ、意外と気さくな方が多い。写真右が寿司リーマンさん。
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