ワシントン州農務省の昆虫学者らがこの巣の駆除を実施
10月24日、防護服に身を包んだワシントン州農務省の昆虫学者らがこの巣の駆除を実施した。まず、真空ホースを挿入するスペースだけを残して、高さ約10フィート(約3メートル)の巣の入口の隙間に気泡パッドを詰め込み、木をセロハンで包んだ。その後、外側から木を叩いて巣にいるオオスズメバチを起こし、巣から出てきた85匹のオオスズメバチを掃除機で吸引。さらに二酸化炭素を木の内部に送り込み、巣に残っているオオスズメバチを駆除した。一連の作業は早朝から約3時間半で完了した。
オオスズメバチは、米国では、ミツバチを捕食し、その個体数を激減させるおそれのある侵略性外来種だ。オオスズメバチがどのようにして米国に侵入したのか、米国内でどのくらい巣があるのか、どの地域まで分布が広がっているのかなど、まだ明らかになっていない点も少なくない。この数年内に駆除できなければ、米国で定着してしまうおそれがあることから、今後も実態調査や駆除作業が続けられる見込みだ。
当記事は「ニューズウィーク日本版」(CCCメディアハウス)からの転載記事です。元記事はこちら