自分の意見を通して手柄を立てたがる人間がいたかと思えば、逆に一言も話そうとしない人間もいる。会議は参加メンバーの思惑が交錯する戦いの場でもあるのだ。ピンチに直面したときに役立つ「一言」を紹介する。

それって、経営の本筋とは違うよね

新製品の販売価格について話し合っていたのに、ライバルメーカーのヒット商品の話題から最近の消費者の傾向、そしてご近所さんの風変わりなライフスタイルへと、話があらぬ方向へ進み始めた。しかし、雑談めいた話のほうが面白いのか、座は盛り上がる一方だ。なんとか元の方向に議題を戻したいのだが、内心焦るばかりで妙案が浮かばない。

あっちへふらふら、こっちへふらふらと迷走する、血液型でいえば“B型タイプの会議”の流れをワンフレーズでストップさせ、本来の議題に引き戻す言葉を紹介してくれるのが小宮コンサルタンツ社長の小宮一慶さんだ。小宮さんは経営コンサルタントとして数多くの顧問先を持つ一方で、上場会社を含めた十数社の社外取締役も務めている。役員会からルーティンのミーティングまで、数え切れないくらいの種類の会議に出席してきた経験のある“会議の達人”なのだ。

「ビジネスマンなら会社の経営の一翼を担っているというプライドを少なからず持っているもの。『あなたのいっていることは、経営とはあまり関係ないよね』という指摘を受けただけで、自分の誤りに気がつく。忠告するようなニュアンスは避け、さりげなくいってあげる。それだけで十分」と小宮さんは語る。