自分は殴り合いの喧嘩とは無縁だと考えている人は多いだろう。しかし刑事弁護に詳しい長谷川裕雅弁護士によると、「大人の喧嘩の多くは、喧嘩しそうにない普通の方が当事者になっている」という。

暴行事件について会見する歌舞伎俳優の市川海老蔵氏(右)。先に通報したのは海老蔵氏の妻だった。(PANA=写真)

暴行事件について会見する歌舞伎俳優の市川海老蔵氏(右)。先に通報したのは海老蔵氏の妻だった。(PANA=写真)

多い事例の一つは、タクシー運転手とのトラブル。酒に酔った乗客が運転手と喧嘩になるパターンだ。酔ってタクシー内で寝込んでしまった場合、「目的地で運転手に揺り動かされた瞬間、防衛本能で思わず手を出してしまうことがある。この場合にタクシー運転手が警察に通報すると、飲酒している乗客が圧倒的に不利になる」(同)。

(PANA=写真)