今年9月、都民ファーストの会が新型コロナウイルスに関する全国初の罰則付き条例案を発表した。都議会自民党の川松真一朗都議は、「制度設計が甘く、憲法違反や冤罪の可能性がある。いまの状況でコロナの政治利用を許すわけにはいかない」と訴える――。
東京都庁
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「やった感」を見せようとするだけの条例に時間を割く必要はない

9月9日、東京都議会の最大会派である「都民ファーストの会」が、記者会見で新型コロナウイルスに関する独自の条例案を発表しました。この条例案のポイントは、「就業や外出を控えるように求められているのに従わず、感染を広めた場合に罰則を科す」という点です。

具体的には以下の場合、行政罰(5万円以下の過料)を科すとしています。

陽性者が就業制限や外出自粛要請に従わないで他人に感染させた場合
事業者が休業や営業時間短縮の要請に従わないで一定人数以上の感染を生じさせた場合
感染の疑いがある人が正当な理由なく検査を拒否した場合

はじめに申しておきますが、私の基本姿勢は「コロナ対策に全力で臨む」という事です。政治に携わる者は党派党略を超えて、感染拡大防止と経済活動の両立をいかに政策的に推進できるかが求められています。その観点からすると、今回の条例案は「コロナの政治利用」ともいえるパフォーマンスで、厳しく向き合うべきと考えています。

私が今回の条例案に疑義を呈してきたことで、さまざまなメディアから取材依頼があります。しかし私は政党人として批判をしているのではありません。私が強く批判しているのは、この大変なコロナ時代に、有権者の信託を受けた議会という場で、このような議論に時間が割かれること自体に強い憤りを感じているからです。