キャスターで働く人の「お金の実態」

「評価」の話をしたところで、リモートワークを実践するキャスターのお金事情についても簡単に触れておきましょう。

キャスターでは、居住地はもちろん、年齢によっても給料が変わることはありません。仮にまったく同じ役割で、まったく同じ仕事量をこなしているとすれば、東京に住んでいても沖縄に住んでいても給料は同じです。

この話をすると驚く人も多いのですが……そもそも、住んでいる場所や働く場所、年齢が違うだけで、給料が変わるほうがおかしくはないでしょうか。最低賃金の金額が都道府県別に異なるように、今の日本では一般的に、東京と地方では給与水準が違います。しかしそれは、物価水準などの影響を受けているだけであって、「人材の質」の問題ではないはずです。

こうした現実も、リモートワークが当たり前になり、住んでいるエリアではなく、能力や成果に応じて給与が決まる仕組みが当たり前になれば、変わるかもしれません。

地方でも東京水準の給与を実現

キャスターで働く人の実例を挙げてみると……。

石倉秀明『会社には行かない──6年やってわかった普通の人こそ評価されるリモートワークという働き方』CCCメディアハウス
石倉秀明『会社には行かない 6年やってわかった普通の人こそ評価されるリモートワークという働き方』CCCメディアハウス

たとえば、東北地方や九州地方在住で、年収約500万円を超えている社員も多数います。事業部長等の管理職に就いている社員(全社で10人以上います)は、住んでいるエリアに関係なく、東京のスタートアップ企業の管理職並みの報酬になっています。

それ以外にも、週3勤務だけれど高い成果を出して年収600万円強という社員も存在します。ほかのメンバーも原則、東京の給与水準をベースに、住んでいるエリアに関係なく、役割とその成果に合わせて給与を設定しています。

自分の働ける場所で働いて成果を出す。社員はみんな、それをごく当たり前にしているだけですが、この働き方によって、自由に使える時間が、出社して働くよりもはるかに増えています。

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