対中接近する韓国を待ち受ける最悪シナリオ
人工知能などのソフトウエア開発において、中国の競争力は高い。しかし、中国は最先端の半導体製造能力を有していない。そのために、ファーウェイは傘下のハイシリコンが設計した高性能ICチップの生産を台湾のTSMCや韓国サムスン電子に委託した。
台湾も韓国も日米欧の半導体製造装置を用いて最先端の半導体を生産する。韓国が経済面で中国に近づくことは、自由資本主義陣営の経済成長を支える要素が間接的に中国にわたり、国家資本主義体制の強化を支えることになるだろう。
それは米国にとって無視できない問題だ。先行きは読みづらいが、もし、本当に文政権が中国の経済圏入りを目指す場合、1つのシナリオとして、安全保障上の懸念を理由に米国が韓国への半導体製造装置の輸出手続きなどを見直す可能性は排除しきれない。
もしそうなれば、同盟国は米国の意向に従わざるを得ず、国際社会の中で韓国はかなり厳しい状況を迎える恐れがある。