コロワイドが示した3つのコスト削減策

コロワイドが提示したコスト削減策は主に3つある。仕入れ条件の統一による仕入れ価格の低減と、コロワイドが持つ全国11カ所のセントラルキッチン(集中調理施設)を活用したコスト削減、そして両社の物流網の相互活用によるコスト削減だ。

1つめに関しては、共通する食材の仕入れ価格に関して大戸屋のほうが高い場合はコロワイドの価格に合わせることで、大戸屋の仕入れ価格を低減させることを目指す。

セントラルキッチンを活用したコスト削減は、大戸屋店内で調理している食材の一部をコロワイドのセントラルキッチンで加工して店舗に配送することで、店内調理にかかるコスト削減を目指す。また、大戸屋が外部から調達している加工品を、セントラルキッチンで加工したものに切り替えることでもコスト削減につなげる。

3つめの、物流網の相互活用では、物流拠点を集約することで設備費用などを削減したり物流ルートの効率化で物流費用を低減したりといったことを目指す。

今年6月の株主総会では委任状争奪戦に発展

コロワイドはこうした策を大戸屋に提案しコロワイドグループへの参画を打診したが、大戸屋は独自で経営を立て直すことを主張。そこでコロワイドは、今年6月開催の株主総会で経営陣の刷新を求める株主提案を出すことを表明した。大戸屋はこれに反対し、委任状争奪戦に発展した。結局、株主総会ではコロワイドの議案は否決された。

この結果はある程度予想されていた。株主提案が否決された場合、コロワイドがTOBを仕掛ける公算が高まっていたためだ。TOBは株価の3〜4割のプレミアムを乗せるのが一般的だ。そのため、コロワイドのTOBに応じることで高値で売り抜けることができる。

コロワイドの株主提案が通ってしまえばTOBは行われないはずなので、利ザヤを稼ぐ場合は反対したほうが得をする。カギを握っていたのが大戸屋株式の6割を占めるとみられる個人株主だが、高値で売り抜けることを狙ってかコロワイドの株主提案に反対する個人株主が続出。株主提案は否決されるに至った。