母親が3年間育休を取ると、仕事に復帰しにくくなる
さらに母親が3年間育休を取ると、仕事に復帰しにくくなり、母親は家事、父親は仕事という家庭内の役割が決まってしまうというデータ分析の結果もある。
「前述のフランスの育休改革で、第2子の出産後に母親が就業する割合が16%も下がった一方で、父親の労働時間は週2時間半も増加しています。家庭内の男女の役割の分業化を推し進めてしまったわけです」
家の外で働きたい女性にとっては、3年間の育休を取ることはデメリットが大きいかもしれない。さらに、子どもの男女観への影響もありそうだ。
「母親も働く姿を見て育った子どもは、大人になっても当たり前にそれを受け入れられるでしょう。子どもには男女の性別に関係なく自分らしく生きてほしいと考えるなら、母親の育休はあまり長くないほうがいいかもしれません」
(以下、後編:各論2~4に続く)