商いは「融資」だけでは続けられない

お礼を兼ねたバーベキューパーティーを企画・準備していた昨年8月、なんと三度目があった。このときはさすがに心が折れそうになったと店主は言うが、三度顧客らは立ち上がった。今度はなんと3日間で営業再開。立て続けの災害で出費も大きくなったことから、今回は募金活動も行ったが、こちらも予想以上の集まりだった。

一昨年から昨年にかけての三度の災害。店主も心が折れかけたが、そこを支えたのは顧客の存在だった。融資などを受け、ここを乗り切れば未来につながると言われても、心が折れてしまっては続けられない。商いとはそういうものなのである。

今回のコロナ禍、まだ終息はしていない。歴史は、第2波、第3波の襲来も示唆している。その備えとなり、どんなときも商いを支えるのは顧客である。「たこ姫」店主は言う。何があっても、必ず私たちは復活できると。顧客がうちをつぶさないと。そう言えることこそが、このような時代における、商いの真の強さではないだろうか。

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